君、 思い違いしちゃいけない。僕は、ちっとも、しょげてはいないのだ。君からあんな、なぐさめの手紙をもらって、僕はまごついて、それから何だか恥ずかしくて 赤面しました。妙に落ちつかない気持でした。こんな事を言うと、君は怒るかも知れないけれど、僕は君の手紙を読んで、「古いな」と思いました。君、もうす でに新しい幕がひらかれてしまっているのです。しかも、われらの先祖のいちども経験しなかった全然あたらしい幕が。
※本文より引用
青春小説の金字塔、太宰治の『パンドラの匣』を電子書籍でご用意しました。スマートフォンでも快適に読めるようレイアウトされています(もちろん大型の端末でも快適に読むことが出来ます)。少しずつコンテンツを増やしていこうと思っております。
著者 | 太宰治 |
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タイトル | パンドラの匣 |
著者紹介 | 生1909年(明治42年)6月19日 、没 1948年(昭和23年)6月13日 本名、津島修治(つしましゅうじ)。昭和を代表する日本の小説家。津軽の大地主の六男として生まれる。共産主義運動から脱落して遺書のつもりで書いた第一創作集のタイトルは「晩年」(昭和11年)という。この時太宰は 27歳だった。その後太平洋戦争に向う時期から戦争末期までの困難な間も、妥協を許さない創作活動を続けた数少ない作家の一人である。戦後「斜陽」(昭和 22年)は大きな反響を呼び、若い読者をひきつけた。 |
総ページ数 | 305P |
カテゴリ | 純文学 |
電子書籍作成日 | 2011/1/31 |
著作権 | 著作権消滅済(PD) 文化庁自由利用(コピOKー、障害者OK、学校利用OK) |
フォーマット | PDFファイル(DRMフリー) |
備考 | iNovel形式。ルビ、目次あり。 |
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